映画・漫画のある生活ムビコミ

映画の感想や漫画の考察を書いています。

贄姫と獣の王のあらすじネタバレ感想!種を超えた恋愛漫画

niehime
人間の身体を蝕む瘴気(しょうき)渦巻く禁忌の世界。

人間たちの住む世界とは一線を画したこの地には
あらゆる魔族たちを統べる王がいました。

人間と魔族は度々戦争を行っていましたが、
百年前の停戦を機に長らく争うことをしていません。

スポンサードリンク

その停戦の条件として魔族は人間に毎年一度少女の生贄を捧げるよう命じました。

そして、今年も一人の少女が王の御前に差し出されます。

「しかし、人間どもの寄越す生贄の中でも今度の娘はとりわけ貧相でございますな」

宰相であるアヌビスはその少女の容貌を見て吐き捨てるように言います。

すると、それまで口を閉じていた少女が口を開きます。

「あの、ちょっと失礼じゃないですか犬のひと」

いきなり無礼な口答えをされ、面食らうアヌビス。

王は恐怖をまったく感じていない少女に興味を抱き、
彼女と二人きりにするよう部下に言い渡します。

「私にひれ伏せ。震えあがり命乞いをしてみせろ」

少女の首に鋭い爪をかけ、王は言います。

「私はここから逃げても帰る場所も待つ家族もいないの」

王の恐ろしい形相を見ても少女は物怖じすることなく穏やかな顔で答えます。

その表情を見て、王は少女の首から手を離します。

「人間の娘、名は?」

「私はサリ、サリフィ。あなたは?」

サリフィが問い返すと王は背中を見せ、答えます。

「私に私の名はない」

サリフィが生贄として王に捧げられる供儀が行われるのは、
次に空の瘴気が晴れる天啓の夜。

スポンサードリンク

それまで、サリフィは死への恐怖など感じることなく、
王宮の中をまるで観光を楽しむかのように歩き回ります。

その奔放な振る舞いを見て、王は度々サリフィを脅しますが、
それでも彼女は恐怖を見せることがありません。

彼女は生贄として捧げることを目的に両親に拾われた捨て子だったのです。

それを知ったときに両親から向けられた冷たい目をサリフィはいまでも覚えています。

「だけど、おーさまの目は全然違うから怖くないよ」

王の大きな口元を撫でながらサリフィは優しく言います。

サリフィの過去を知り、王の考えも次第に変化していきます。

そして、迎える供儀の日。

儀式が行われる祭壇の間でサリフィを待ち受けていたのは人間の姿になった王でした。

魔族でありながら半分人間の血が混ざっている王は、
瘴気が薄くなる天啓の夜になると人間の姿になってしまうのです。

これまでの供儀でも王は人間の娘たちを食らったりなどしていませんでした。

自らの身体を傷つけ人間の血が辺りに散っている様を臣下に見せることで、
供儀を行ったと見せかけ、生贄の娘たちを外へと逃していたのです。

魔族と人間の間で揺らぐ王の弱さを目の当たりにしても
サリフィは柔らかな微笑みで彼を包みます。

「最期はおーさまに食べられたいな。強くて優しい王様の糧になりたい」

汚れのない瞳でそう語るサリフィを抱き寄せ、
彼女の首にかけられた枷を噛み砕いて答えます。

「サリフィ、これでお前は私の一部だ」

こうして、王はサリフィを妃として迎え、共に生活を始めることになります。

サリフィは名前を持たない王のために名前を考えます。

「レオンハート、人間の国の古い言葉で勇敢な心って意味なの」

王は「悪くないな」と言って目を細めます。

サリフィが妃になることに対し、臣下の魔族たちは大いに反発します。

周辺国の王族らを招いた宴ではサリフィを妃の座から失墜させようとする者まで現れます。

そうした反発を受け、サリフィは自分のせいで
王に迷惑がかかっているのではないかと思い詰めます。

「ただの重荷になるくらいなら、私は捨てられても……」

そう呟くサリフィを叱り、王は優しく言います。

「私の側にいろ。それがお前の役目だ」

サリフィはこれまで自らの生きる理由など考えたこともありませんでした。

ゆくゆくは生贄として魔族に捧げられその生涯を終えると思い、
これまで生きてきたからです。

でも、いまは違います。サリフィを大切に扱い必要としてくれる王がいます。

彼の側に寄り添い、彼の力になること。それこそがサリフィが見つけた生きていく理由です。

「レオンハート」

サリフィは自らが名付けた王の名を呼び、鼻先にキスをします。

彼の力になるという誓いを表す口づけとして。

今後の気になる展開

王の力になるため、魔族の世界の勉強を始めるサリフィ。

しかし、この世界の瘴気は人間のサリフィにとって身体を蝕む毒となります。

次第に瘴気にやられ、病に伏せるサリフィ。

王は彼女を救うため、瘴気を取り除く特殊な指輪を贈ります。

それは人間界では結婚を表す薬指へとはめられ、
サリフィはその指輪を大切に扱います。

一方、宰相のアヌビスの計略で各国の姫との縁談を持ちかけられる王。

見目麗しい魔族の姫と対面することになるサリフィの心には、
どのような変化が起こるのでしょうか。

「贄姫と獣の王」は花とゆめにて連載中の異種間恋愛漫画です。

このマンガがすごい!2017ではオンナ編第10位にも選ばれた注目作です。

「美女と野獣」を想起させる魔族の王と美少女との恋愛をテーマとしたこの作品。

決して相容れない魔族と人間の心の触れ合いを優しいタッチで描く
その微笑ましい光景は見ているだけで心が温まります。

ヒロインであるサリフィは純真無垢でとても可愛らしいですし、
恐ろしい風貌の王も内心はとても優しい心を持っていて非常に癒やされますね。

二人の恋が成就して欲しいと願いつつも、人間と魔族という
抗えない壁をどう乗り越えていくのかハラハラもします。

異種間恋愛というちょっと異色の恋愛漫画が楽しみたい方には
手放しでオススメできる良作漫画です!

スポンサードリンク