映画・漫画のある生活ムビコミ

映画の感想や漫画の考察を書いています。

映画化「ナミヤ雑貨店の奇蹟」のあらすじネタバレ結末

数多い東野圭吾作品の中でも最も泣けると名高い
「ナミヤ雑貨店の奇蹟」が2017年秋に全国一斉公開されます。

namiyamovie(出典:@namiya_movie)

主演を務めるのはHeySayJUMPの山田涼介さん。

ここからはそんな話題作の詳しいストーリーをご紹介していまいります。

スポンサードリンク

「ナミヤ雑貨店の奇蹟」あらすじ

廃屋の雑貨店

ある日の深夜、3人の男が住宅街の路地を歩いています。

かつて児童養護施設で一緒に暮らしていた幸平と翔太、そして敦也です。

この3人は何か良からぬことをしてきたようで、
周囲に人の気配がないかをしきりに気にしています。

本当は車で移動するはずだったのですが、途中で車が故障してしまい
動けなくなってしまったためにやむを得ずこのような場所を歩く羽目になったのです。

3人が目指しているのは、以前に翔太がこの街を訪れたときに
見つけたという「あばらや」です。

深夜の住宅街でタクシーを使うと怪しまれるに違いないと敦也が言うので、
電車が動き始めるまでその「あばらや」に身を潜め、
人ごみに紛れて脱出しようと考えたのです。

住宅街を抜け、民家がまばらになってきた辺りにその「あばらや」はありました。

元々は店舗兼住宅として使われていたようで、
看板には「ナミヤ雑貨店」と何とか読める程度に文字が見えます。

どうやら閉店してからかなりの時間が経過していると見えて、
鍵の開いていた裏口から建物内に入ると、そこは埃っぽい空気で満たされていました。

それでも、朝まで過ごすくらいなら大丈夫だろうと思えました。

敦也は埃の積もった畳の上で横になるのは抵抗があって、
雑貨店に残された品物の中から何か埃除けになるものがないかと探し始めます。

すると、とうに閉店しているはずの雑貨店に1通の手紙が投げ込まれたのです。

誰かに見つかったのかと敦也は慌ててシャッターの隙間から外の様子を窺います。

しかし外は静かで警察どころか人のいた様子もありません。

でも、敦也が拾い上げたその封筒は真新しいもので、
確かにたったいま届いたばかりなのです。

スポンサードリンク

お悩み相談

敦也は幸平と翔太に変な手紙が届いたと伝えます。

3人がナミヤ雑貨店へ来てから30分も経っていません。

誰かが3人を見かけて、それから手紙を書いたにしては封筒が厚すぎるのです。

なぜこんな手紙が届いたのかと不思議に思いながら、
3人は封を切ってみることにしました。

手紙の差出人は『月のウサギ』と名乗る女性でした。

彼女はオリンピックの候補にもなるようなアスリートのようで、
余命いくばくもない恋人の傍にいるべきか、それとも競技に打ち込んで
オリンピックを目指すべきか悩んでいるというものでした。

3人はそのような手紙を受け取る心当たりは全くないので、
この店の店主に宛てたものだということはわかります。

そして店に残されていた古い雑誌のなかに、店主がかつて悩み相談を
受け付けていたという記事があったことを思い出すのです。

敦也は、自分たちは人の悩みを聞いてやれるほど立派な人間ではないのだからと
止めるのですが、幸平と翔太は手紙の返事を書き始めるのです。

『月のウサギ』の相談が終わると、今度はミュージシャンを
目指している『魚屋ミュージシャン』からの手紙が届きます。

その名の通り、魚屋の息子で身体を悪くしている父親の跡を継ぐべきか、
夢をあきらめずにいるべきかという相談です。

3人はミュージシャンで成功する人はほんの一握りなので、
跡を継いだ方が良いと返事を書きます。

何通目かの往復書簡を受け取るときに、3人は聴きおぼえのある曲を耳にします。

それは、同じ児童養護施設で育ったシンガーソングライターになった
女性が歌って出世作となった曲で彼女が幼い頃に施設が火事になって
逃げ遅れた弟を助けてくれた慰問演奏の男の人が作った曲なのです。

その男の人は、火事の時に負った大やけどが原因で命を落としてしまいました。

『魚屋ミュージシャン』がその男の人なのでは?と思い至った3人は
お父さんの跡を継いでもきっと音楽をあきらめられないでしょう、

あなたが音楽の道へ進むことは決してムダなことではなく、
あなたの曲に救われる人がいてその曲はきっと残りますと伝えるのです。

時はさかのぼり、ナミヤ雑貨店の店主が存命だった頃のことです。

あることがきっかけで、店をたたむことを決意した店主は
離れて暮らしていた息子のところへ身を寄せましたが、
肝臓にがんが見つかりすでに手の施しようがない状態になっていました。

店主は息子に頼んで、一晩だけ店に戻りたいと懇願します。

なぜそのようなことを言うのか、なぜ急に店を畳むと言ったのかその理由を告げるのです。

理由を聞いた息子は店主が妄想のデタラメを言っている
わけでもなさそうだと思い、その望みをかなえてやることにします。

そして、夜が明けた店主は未来から届いたという
手紙の返事をたくさん持って店を後にします。

それからしばらくして、店主は息を引き取ります。

ふたたび時は経て店主の息子に孫が生まれ、
店主の息子自身もがんに侵され先の見えない日々を送っています。

店主の息子は病院に孫を呼び寄せて、自分の父親の
三十三回忌に合わせてあることをしてほしいと頼みます。

そして孫はインターネットに

“ナミヤ雑貨店のお悩み相談が一夜限りで復活します”

と書き込むのです。

一方、ナミヤ雑貨店に潜んでいる3人組はスマートホンでその相談窓口が
開設されている日がまさに今日この日だということに気が付きます。

どういう仕組みなのかは全くわからないのですが、店のシャッターと
裏口の横に据え付けられた牛乳箱は過去とつながっていて、
自分たちは過去の人間たちと手紙をやり取りしているのだと理解します。

そして、最後の手紙が3人のもとへ届きます。

その手紙は『迷える子犬』と名乗る女性からでした。

彼女は高校を出て東京の会社に就職して一人暮らし始めたばかりで、
夜はホステスのアルバイトをしています。

そして、経済的に自立するために起業したいので、
その資金をためるために夜の仕事に専念したいのだけれど、
周囲を説得するにはどうするべきか迷っていると書いてありました。

敦也は自分の母親が夜の仕事をしていて、つらい目にあってきた
経験があるため『迷える子犬』の相談に真っ向から反対します。

それでも『迷える子犬』は華やかな世界に憧れているのではなく、
自分を養護施設から引き取って育ててくれた養親に恩返しをしたいのだと言います。

彼女がいた養護施設は3人が育った施設で、彼女がきらびやかに見える
世界にただ憧れているのではなく、真剣に考えているのだと気づいた3人は
彼女に対してどのようにすればよいかをアドバイスします。

無限の地図を描く

『迷える子犬』へのアドバイスが終わり、
そろそろナミヤ雑貨店を後にしようとした3人はここへ来る前に
奪ってきたカバンからナミヤ雑貨店宛ての手紙を見つけます。

驚いた3人はその手紙を読み、自分たちが悪さをした相手の正体に気づきます。

3人は自分たちが育った児童養護施設をやり手の女社長が買い取って
ホテルを建てようとしているという噂を聞きつけて、
それを阻止しようと女社長の別宅へ忍び込みました。

そこへやってきた女社長と3人は鉢合わせしてしまいます。

女社長は3人に施設の再建をしたいと思っていて噂話は
全くのデタラメだと言うのですが、3人は聴く耳を持たずに女社長を
縛り上げてお金や美術品などを盗んで逃げてきたところだったのです。

しかし、女社長のカバンから出てきた手紙には、彼女が『迷える子犬』だと記されていて、
3人が手紙に書いたアドバイスに従って今は会社を経営していると書いてあったのです。

3人は『迷える子犬』が噂通りの人ではないだろうと考えなおし、
彼女を開放して自分たちは警察に行くことを決心します。

そして、店を後にする前に覗いた牛乳箱には1通の手紙が入っていました。

それは、夜明け前に3人が実験して投かんした白紙の手紙への返事でした。

そこには本物のナミヤ雑貨店の店主からのメッセージがしたためられていました。

白紙の手紙をどの道に進んでいいのか地図がなくて困っているのだと
解釈した店主は白紙だからこそ自由に地図を描けばいい、
すべては自分次第で無限の可能性が広がっているのだと言います。

3人はその手紙に涙を浮かべるのでした。

手紙とタイムマシーン

この物語の著者である東野圭吾氏は、「新参者シリーズ」や
「バチスタシリーズ」など数々のミステリー小説があり、
ミステリー作家として認知されている方も多いかと思います。

この「ナミヤ雑貨店の奇蹟」はミステリーではなく、
ファンタジーの連作小説となっています。

各話に出てくる登場人物は、3人の主人公が育った児童養護施設に
何らかの関係を持っている人で、なぜナミヤ雑貨店にこんな不思議なことが
起きているのか読み進めるうちにその謎も解けてきます。

各話にちりばめられた伏線は最終話までに見事に回収され、完璧に集約されています。

そのような点はやはりミステリー小説を多く執筆している
著者の作品だからこそと言えるものだと思います。

そして、読後にはどこかあたたかな気持ちにさせられる1冊です。

スポンサードリンク