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金の国水の国のあらすじネタバレ感想!心が洗われること間違い無し!

kinnokunimizunokuni
昔々、大層仲の悪いA国とB国という二つの国がありました。

両国は些細な事から戦争を行い、見るに見かねた神様はある日仲裁に入ります。

そして、それぞれの国の長に言いました。

A国は国で一番美しい娘をB国に嫁にやり、
B国は国で一番賢い若者をA国に婿にやりなさいと。

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A国の王女の一人であるサーラはその婿を迎える妻として選ばれます。

麗しい美貌を持ち合わせていないサーラはそわそわとしながら、
B国からやってくる婿を待ちます。

迎える対面の日、サーラのもとに贈られてきたのは一匹の小さな犬でした。
B国の長はA国をコケにする目的で犬を贈ってきたのです。

無用な争いを招きかねないと思い、
サーラはそのことを王には秘密にしておくことにします。

一方、B国の図書館長の息子であるナランバヤルは
国の失策続きも影響して久しく職を失っていました。

ある日、そんな彼のもとにA国から美しい娘が贈られてきます。

しかし、こちらもやはり人間ではなく一匹の子猫。

A国もまたB国を馬鹿にする意味を込めて猫を贈ってきたのです。

サーラは犬にルクマンと名付け、ナランバヤルは猫に「星の輝き」を
意味するオドンチメグという名を付け、それぞれ大切にかわいがりました。

サーラがルクマンの散歩をしていると、
ルクマンがB国との国境を越え走り出してしまいます。

追いかけてみると、国境沿いの森の中でルクマンは
深く掘られた穴の中に落ちてしまっていました。

すると、そこに頭の上にオドンチメグを乗せたナランバヤルが現れます。

サーラが事情を説明すると、彼女の持っていたカゴと長い紐を使い、
ナランバヤルはルクマンを軽々助けてしまいます。

ルクマンを助けてくれたお礼にサーラは持ってきた
豪華なお弁当をナランバヤルに振る舞います。

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見たこともないようなご馳走に驚愕するナランバヤル。

「お嬢さん、そんなお人好しじゃダメですぜ。
あっしがもし悪いやつだったらどうすんだよ」

サーラは微笑みながら答えます。

「家族にオドンチメグ(星の輝き)なんて名前を付ける方に悪い人はいませんわ」

その言葉と優しげな声色にナランバヤルは一瞬にして魅了されてしまいます。

「ま、まあ、そういうことなら……
お嬢さんもまたなにか困ったことがあればあっしに言ってくだせえ」

サーラは笑って頷きながら、ハッとします。

同じ王女であるお姉さま方に婿の姿を見せるよう
言われていたことを思い出したからです。

こうして、ナランバヤルはB国から贈られたサーラの婿として、
王宮へと足を運ぶことになりました。

ナランバヤルには野望がありました。

A国は貿易の中間地点として莫大な富を築いているものの、
周辺を砂漠に覆われ深刻な水不足に悩まされています。

一方、B国は豊かな資源を持っているものの長らく
商業ルートを封鎖されており、貧困にあえいでいました。

そこでナランバヤルはA国とB国の国交を回復させ、
水路を開くことでA国とB国双方を救おうと考えていたのです。

偶然とはいえ、サーラの婿として王宮に近づく機会を得た彼は、
これを足がかりとして水路を作ってみせると意気込みます。

王宮へと招かれた二人の前に、第一王女であるレオポルディーネが現れます。

その側にはA国一のイケメン俳優であり、左大臣でもある
ムーンライト=サラディーンが控えていました。

レオポルディーネはナランバヤルが本当にB国で一番賢い男であるか
確認するため壊れた時計を直すように命じます。

技師であるナランバヤルは事も無げに、その時計を復元してみせます。

その技術と知恵を見て、レオポルディーネは彼にある問いかけをします。

「サラディーンがこの3人の王女の中からたった一人と結婚するなら
どのようにして誰を選べば良いと思います?」

そばにいる他の王女たちを指し示しながら彼女は言います。

ナランバヤルは少し悩んだ後、昔、父が言っていた言葉を思い出します。

結婚し、家族になるということは楽しいことばかりではありません。

最初に感じていた愛や恋は年月とともにすり減り
他の何かに変わっていってしまう、と彼の父親は言いました。

「だから、君はそのときの美しさよりも一瞬の楽しさよりも
自分の親兄弟と同じかそれ以上に自分を大切にしてくれる人を探しなさい、と」

語り終えた後、ナランバヤルは王女から出されたお茶菓子の内、
一枚だけ残ったビスケットを見つめて言います。

「だから、つまり、お茶の時間に最後に残ったビスケットを
黙って一人で食べちゃう人は選んじゃダメってことなんですかね」

そう言って、彼はサーラに残ったビスケットを差し出しました。

その答えを聞いて、レオポルディーネは満足そうに笑います。

サーラもまた頬を赤く染めながら嬉しそうに微笑んでいました。

今後の気になる展開

サーラの婿として王宮に足を踏み入れたナランバヤル。

彼は左大臣であるサラディーンの力を借り、A国に水路を引く計画を始動させます。

それをよく思わない開戦派の国王側はその計画の妨害に動き出します。

一方、一人家へと戻ったサーラは、突然逃げ出したオドンチメグを
追いかける内にB国のナランバヤルの家へと招かれることに。

そこにA国から贈られてきたはずの美しい娘の姿を見に来た
B国の長が現れ、事態は緊迫した状況に。

サーラとナランバヤルは立ち塞がる障害を乗り越え、
A国とB国の国交を回復させることができるのでしょうか。

「金の国水の国」は「町でうわさの天狗の子」をヒットさせた
岩本ナオさんが描く短編ファンタジー漫画です。

このマンガがすごい!2017オンナ編では
見事に1位に選ばれた超話題作でもあります。

この漫画の魅力は全編に渡って漂う優しく温かな雰囲気です。

淡い作画と絵本のような物語の親和性はとても高く、
読み終えた後には親しい友と出会い、そして別れたあとのような、
嬉しくも寂しくもある、そんな複雑な読後感に襲われます。

決して物珍しい話でもなく、劇的な出来事が起こるわけでもないのに、
サーラやナランバヤルら登場人物の想いや言葉を聞くだけで、
なんだか涙が滲んでしまうような不思議な感動に見舞われます。

この作品を読んだあとにはきっとあなたの心は
少しだけ前より優しくなれているはずです。

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